当研究会の特徴
JFIRの会員の特徴は医学界において権威ある立場を有する医師・歯科医師が少ない一方で、実臨床の経験知が豊富な医師・歯科医師が多いことであります。また、主体である医師、歯科医師に加え、薬剤師、鍼灸師等、多彩な職種の会員によって本研究会は構成されております。それ故、この特徴を生かして、個々の経験知を研究会で会員が共有し、様々な角度から追試や議論を重ね、洗練された形で世の中に「知の発信」を行うことはJFIRの担う重要な役割の一つと考えます。
また、既存の医学系の学会は概して細分化した「点」を探求する方向性を有しますが、JFIRの方向性は点と点を統合化する「線」を探求することにあります。優れた実臨床には細分化と統合化の両方向の視点が必要で、それがまさに「木を見て森も見る医療」です。それ故、既存の学会と協働し、既存の学会の機能を補完することにより、国民に提供される医療の質の向上に寄与することは本研究会が担う大切な社会的役割であります。
認定NPO法人資格の取得
これらの点から本研究会が活動して行くには特定非営利活動法人(NPO法人)というかたちが最善と考え、日本病巣研究会(JFIR)設立から四年目を迎えNPO法人の資格を取得しました。
JFIRは2019年を目標に、社会的信用度の高い「認定NPO法人」資格の取得を目指します。NPO法人の運営は会員の会費と社会からの寄付によって成り立ちます。今後、本研究会の責務の一つである社会に向けて行う「知の発信」には科学的評価に相応しい規模の大きな臨床研究が不可欠ですが、それに必要な資金を会費のみで補うのは困難です。
一方、「木を見て森も見る医療」の実現という医療変革によってもたらされる国民の健康増進、医療費軽減には大きな社会的意義があり、企業の社会的責任(CSR)並びにCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)に関して、その意識の高い企業等との連携も図り、少子高齢化が進むわが国において日本の明るい未来を願う国民の皆様にとりましてJFIRは魅力ある組織になりうると確信しております。そして、医師、歯科医師などの医療関係者のみならず、広く国民の皆様が応援したくなるような存在価値のある研究会に成長していくのが私たちの使命と心得ます。
まずは一人でも多くの方に当会に関心を持って頂けることを願います。
特定非営利活動法人 日本病巣疾患研究会
Japanese Focal Inflammation related disease Research group (JFIR)
理事長 堀田 修